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アジアな風の旅 広州編 2005年11月13日〜11月20日
アジアな風の旅 〜広州編 2005年11月13日(日) Part1〜 目覚ましに2時間30分の大差をつけて圧勝。 眠ってたような、眠って無かったような、そんな脳が動き出す。準 備は万全だし、やることと云えばユッカとパキラにお水をやり、陽の 当たるよう、窓の側へ移動させるだけ。 戸締り、元栓全てよし。パスポート、航空券、お金、ケータイ、鍵、 タバコよし。おっきなおっきな70Lバックパックをよいしょと背負い、 誰も居ない部屋へ「いってきまぁす」。 予定というものはそれでさえ余裕を持たせてるのに、その予定よ り1時間早く出発したとなれば、空港に着くのも予定の1時間前。 当たり前だ。退屈な空港での1時間。タバコ、タバコ、トイレ、タバ コ、トイレ、トバコ、タイレ。昨日までのチキンはなんだったのだろ う、なんて思いながら、知り合いとの偶然の再会など期待してみ る。そんな再会あるわきゃねぇなと思いきや・・・いた。本人かどう かハッキリわかんなかったから、眺めただけだったけど。あの子 が関空で。へぇ。広州に着いたら友達に聞いてみよ。 なんてこともありつつ、免税店にてマルボロ1カートン、相撲の絵 柄Tシャツを手土産に 「アバヨ、日本」 「いざ、中国」 友達にも言われたが、これまでのオレの人生、大型休暇的な時 間が定期的にある。大学卒業までは夏、冬などなど当たり前に休 みはあるのだけれど、卒業後もそうだ。東京に出てフリーター。半 年バイトをして、そろそろいいだろうと辞める。およそ2週間程旅に 出る。また次のバイトを始める。繰り返し。繰り返すこと3回。目標 金額を達成し、留学へ。帰国後、職が見つかるまでお休み。そし て今。これはお休みとは少し異なるけど、スコープで覗くような容 で見ればそう映るだろう。しかしこの大型休暇的なこの時間、侮る ことなかれ、心の中はフル回転だ。そんな大型休暇的時間が訪 れる度、一人旅をする度、必ずの連れが「風の歌を聴け by村上 春樹」。以前友達が最強の返し言葉だと言ってた。 「それがどうした」 わからんでもない。でも未来が見えてこない。おれが思う最高の 返しこそ村上春樹だ。「そうみたいだね。」「少しね。」「だろう ね。」「上等さ。」カッコつけてなんぼのこの世界。なんて思って る。この旅が終わった後、友達にこう尋ねられたらこう答えよう と思う。 「旅、楽しかった?」 「だろうね。」 本を読み、機内食を食べ、気だるく眠る。気付けば着陸体勢さ。 おっと。 「ニィハオ、中国」 新しくなり場所も変わったという広州新白云空港に降り立つ。両 替のため並んでいると、早くも怪しげなヤツが寄ってきた。とりあ えず聞いてみる。 「1万円、何元で両替してくれる?」 「700元でどう?」 「まじで??よし、のった!」 換えてもらった後のお金を確認してみる。3万円渡したから、 2100元のハズなのに・・・1500元って・・・ 「バカじゃねぇの。早く返せこのやろう!」 結局銀行に並び、普通のレートで両替完了。 バスに乗り、中国大酒店まで。 ま、こんな素敵なホテルに泊まるわけなどなく、 まだ次を目指すわけです。
アジアな風の旅 〜広州編 2005年11月13日(日) Part2〜 煌びやかな中国大酒店を横目に、 地下へ伸びるエスカレーターへ。 広州は人が多い。 どんな路地裏でも人がいる。 昼夜問わずだ。 留学中、かなりコアなマンションに暮らしていた。 メイン通りから2つ3つ裏に入ったような。 不眠症だった。 真夜中、よくコンビニに行った。 早朝3時4時。 必ず人が歩いてる。 必ず屋台で騒いでる。 さすが人口NO.1の中国だ。 人間、荒波に疲れたら、たまにヒトリになりたいときもある。 そんなときはホントに困る。 そんな地上を避けるように、 地下鉄を選ぶ。 この写真はたまたま人が写っていないが、 ここまで少ないわけではない。 地上と比べるとかなり落ち着くのは確か。 目的の駅へ着き、地上に顔を出してみる。 え? 確かに目的地だったはず。 見慣れた町並みに再会する予定なのだけど、 東も西もわかんねぇ。 2年と4ヶ月前、この街を後にした。 曇り空。 2年と4ヶ月後、再び出会ったこの街は、 跡形も無い程の変化を遂げていた。 そういえば地下鉄がここまで伸びていたことでさえ変化だ。 時の流れはときにマッハで、 うかうかしてると置いてかれる。 まさに置いていかれた気分だ。 淋しさヒューチャリング新鮮さ。 そんな気分。 ホントの目的地は次の駅だったので、 そこまでてくてく歩いた。 住み慣れてるけど見慣れない街。 学生向けの、ショップもたくさんできていた。 ずいぶん住み易い場所になっちまったものだ。 羨ましさヒューチャリング淋しさ。 そんな気分でもある。 バイタク(バイクタクシーの略)にて颯爽と現れた友達。 これから一週間、この友達の部屋で寝泊りさせてもらう。 この友達がまた地元密着的なとこで暮らしている。 一人暮らしなのに一部屋余っててベッド付き。 友達、オレ、ネコの田中さん。 荷物だけ部屋に放り置き、また昔の友達の家にてタコスパーティ。 アメリカの彼氏、日本人の彼女。 そんな二人の住まいにてのタコスパーティ。 うめぇ!! 現状報告、過去の思い出、未来の夢。 あっという間にここはもう脱中国。 川辺に並ぶ彩られた街路樹、流れ行くはネオンに埋もれた小さな船。 ベランダからのそれはとてもキレイだ。 やっぱりここは広州だ。 また今度ねと部屋を出る。 未だ行き交うタクシー。 肺一杯に吸えない空気。 屋台で盛り上がる地元民。 フタリの吐き出す煙で濁った部屋から 漂う様にベッドへ。 久々に飲むパイナップルビールがたまらなく上手い。 はりきり過ぎないように、明日はゆっくり起きよう。 11月13日(日) 完
アジアな風の旅 〜広州編 2005年11月14日(月)〜 カンッ・・・カンカンッ・・・ドコドコドコッ・・・ どうやら工事をしているらしい。 2日連続目覚まし時計に勝利。 相手になんねぇ。 雨空。 アタマの重さもカラダのダルさもない。 軽やかに身支度を整える。 地元密着的な住まいの扉を閉じた。 傘はささない。 よくわかんないけどコダワリだ。 軒下を伝い、街路樹を足早に進む。 先ず、両替のため近所の中国銀行にできた列へ並ぶ。 昨日の空港にてのそのときにも感じたのだが、 2年前とは桁違いにレートが悪い。 この2年の間、人民元の2%切上等あった。 友達の情報では、続けざまにもっと切上されるだろうと。 そんな調子に乗ってもいいのか、中国よ。 物価以外の、目で見える価値を確立してからでも 遅くはないんじゃないだろうか。 バスで目的のお店まで・・・ と思いきや、気が乗ってこない。 どうやらオレはバスを嫌っているらしい。 そんな自分を甘やかし、目的地をサラッと変更。 地下鉄にて移動。 何せ時間はたっぷりあるのだ。 なんていう言い訳を自分に言い聞かせる。 腰抜けめ。 朝から昼を抜け夕方までお仕事。 仕事初日にしては満足のいく内容だった。 留学してた頃、とにかく歩いてた。 学校から帰り、3時間の散歩なんて日常茶飯事だった。 都会は東京で充分だった。 裏の路地が好きだった。 伸びきった髪をしっかりと結い、 カメラ片手にビーサンで進む路地裏を好んだ。 当時の彼女(=今の嫁さん)と歩くこの路地は、 フタリの距離を明らかに近くしてくれていた。 首にタオルを巻き、冷たいアイスを食べ、 ときに熱中症になっても全く問題ではなかった。 バスに乗って帰るか、最後まで歩いて帰るか、 まず問題にはならないであろうこんなことでよくケンカをした。 フタリで除いたファインダーを、今はヒトリで覗いてみる。 向こうからあのときのフタリが歩いてきて擦れ違うのでは。 そんな錯覚に陥ることがあった。 現実で起こったとしても、きっと笑顔で見過ごすだろう。 一度くらいは振り返るかもしれない。 今晩はオトコばかり7人での食事会を開いてくれた。 そのうち、オレを含めた5人が同じ時期に広州にて暮らしていた。 未だ勉強を頑張ってるヤツ、 そのまま広州で就職したヤツ、 起業したヤツ。 どう考えても話は尽きないだろう。 いや、中国の話ではない。 人生の話でもない。 当たり前に恋愛話だ。 久々の中華料理も存分に堪能し、 青島ビールで気持ちもウキウキ。 「オトコとしてそこは押すところなんじゃね?」 「いや、ここは駆け引きだと思うんすよ。」 雨も上がった夜空の下、7人で飯屋を後にする。 相変わらずのバカばかりだけど みんなの背中は少しだけ大きく見えた。 誰かに何かを伝えられるような背中になれるといい。 11月14日(月) 完
アジアな風の旅 〜広州編 2005年11月15日(火) Part1〜 ネコの田中さんと共に朝を迎える。 寝起きのコーヒーみたくは洒落込めない。 ネコの田中さんはそのまま 陽のあたるソファーへ移動、丸くなって窺うは タバコの吸いすぎでやや喉に違和感を感じるオレ。 ネコは気ままでいいな。 なんて思ったが、 ネコはネコできっと悩むこともあるのだろう。 そのまま窓の外へ飛び出して行った。 その窓からの広州を眺める。 快晴。 昨日嫌悪したバスに乗り、昨日訪れる予定の地へ行った。 ここのバスはとりあえず安い。 そして凡その目的地には走っている。 エアコン無しのモノ1元(約15円)、 エアコン付きのモノ2元(約30円)。 何故昨日気が乗らなかったのか。 バス停が忙しないのだ。 人の洪水は勿論のこと、バスも次から次へ来る。 それだけで疲れてしまう。 そんなイメージが広がりすぎてしまったため。 しかしチキンハートのリハビリもそろそろ終わり。 仕事なのだからしっかりしなきゃね。 今日の目的地は巨大なビル群の一角。 発展に目を見張る地域が多い。 跡形も無く、2年そこそこで全く変貌を遂げてしまうような地域。 対照に、時間が止まってしまっている地域もある。 昔と今がここまで接近し息衝いている町、広州。 夕方で切り上げ、部屋へ戻ろうとバスに揺られまくってると、 昨日晩飯ではしゃいだ友達のうちのヒトリから電話が鳴った。 学生をしながら会社を立ち上げたヤツ。 こっちにいる間、 不便だろうからと友達がケータイを貸してくれていた。 「これから買い付けに行くんだけど一緒にどうかなって」 「仕事も終わったしいいよ。行く行く」 タクシーを走らすこと30分。 着いたところは車の部品市場。 発注していたモノが入ったらしく、検品、確認、梱包、出荷。 一通りの流れを遠巻きに眺めていると、 こいつも大きくなったものだと何故か親父の心境。 出荷まで終わり、近くのカフェにて商売談義。 いろんなネタに花が咲く。 商売でもすっかり意気投合、組んで始めるネタも決まり、 すっかりヤル気満天。 しかしここのコーヒー美味しくない。 水が悪すぎるのだろう。 ミルクで誤魔化し誤魔化し、やっとのことで飲み干す程度のモノ。 これで20元は高いだろぉ。 またタクシーにて家路の途中、 今度は部屋を使わせてくれてる友達からのメール。 「今、彼女が来てるからちょっと遅くに帰ってきてくんない?ごめんね」 「まかせて。楽しいヒトトキを」 さてさて、どうするか。 お腹も減ったし、近所の大衆食堂でチャーハンを食べることに。 「チャーハンちょうだい」 「4元から6元までのがあるけど」 「何が違うの?」 「量だ」 「じゃ、6元ので」 「わかった。ちょっと待ってね」 言った後で3秒くらい考える。 「そ、その6元のヤツって、オレヒトリでも食べきれるの?」 「大丈夫大丈夫♪」 出てきたのは米3合くらい使ってるんじゃないだろうかと思うような 山盛りもいいところの、でもかなり美味そうなチャーハン。 くそ、騙された。 残すのも負けた気がするので、1時間くらいかけて必死に口へ運ぶ。 人懐っこそうな店のおっさんが話しかけてくる。 「ベトナム人か?」 「違うよ」 「インドネシア人か?」 「違うって」 「タイ人か?」 「違うっつーの」 「じゃ、何人だ?」 「日本人だよ」 「おいおい、ウソつくんじゃねーよ」 日本人に見られることの殆どないオレ。 東南アジア系、または香港人と言われるのが相場だろう。 そういえば先日の飛行機内での出来事。 「魚にする?肉にする?」 って内容の機内食についての質問。 他の人を見ていると、 日本人またはその他の外国人に対しては日本語か英語、 中国人に対しては中国語で聞いている。 オレへのその質問は普通に中国語。 国際人として嬉しい限り・・・ お腹もいっぱいになり、でも暇になっちまった。 ネオンで覆われる街を、家とは反対へ歩いていく。
アジアな風の旅 〜広州編 2005年11月15日(火) Part2〜 今日の夜は少し肌寒い。 10分くらい歩いたところだろうか。 妙に気になるお店を発見。 普段だと余裕で気にも留めないお店。 「風水」 昨日の晩飯時、友達が面白い話をしていた。 最近中国の子と結婚したこの友達、 引っ越しをするにあたり、風水に行ってみたのだと。 生年月日、出生時刻、手相から占ったらしいのだが、 未来のすごく参考になったと。 時間を持て余していたし、 ちょっと覗いてみようかと入ってみる。 暇そうなおじさんがヒトリ。 「占ってもらおうかと思って。いくらくらいですか?」 「ま、座って。お茶でもどうぞ」 暖かい鉄観音的なお茶を頂きながら、渡された価格表を見て驚いた。 最も安いモノで1300元。 どうやらお店を開くときやビルを建てるときなどに専門として 風水で占うお店らしいのだ。 「ごめんなさい。こんなにお金を持ち合わせてないの」 持っていないと言わないことで、微妙に見栄を張ってみた。 小さいぞ、オレ。 「そうか。ま、タバコでも一本どう?」 「ありがとう。いただきます」 「で、中国人じゃないみたいだけどどこの人?タイ?」 「日本から」 「日本人かぁ。初めて日本人としゃべったよ。ちょっと待ってて」 そう言って暇そうなおじさんが奥へ消えてった。 5秒後、スーツをビシッと決め込んだおじさまと一緒に登場。 「この方が実際に占いをされる先生だよ」 スーツをビシッと決め込んだおじさまがこっちへどうぞと。 そして奥の部屋へ招待された。 「日本人なんだって?今回はどうして広州へ?」 「実は開業しようと思い、その準備のために」 「そうか。若いのに頑張るねぇ」 「どう、タバコでも一本?」 「ありがとう。いただきます」 「どうせ客もいないし、暇だから占ってあげるよ」 おぉ、まじで? 「お金持ってないんですけど、平気ですか?」 「そんなのいいよ。僕達は友達だろ?」 なんだかわからないけど、妙な展開で占いが始まった。 出された書類に名前、生年月日、出生時刻を埋め込んでいく。 おっと、出生時刻わかんねぇ。 「出生時刻わからないんですけど」 「何番目の子供?」 「姉がいるから2番目です」 「じゃ、午後3時だ。2番目に生まれた子供、90%午後3時生まれだよ」 ホントかよぉなどと疑いながらも、少しすげぇなと思えてしまう。 なにやらメモ帳と古びた書類のようなモノを照らし合わせ、 フムフムと頷いていらっしゃる。 「よしっ」 と一言、スラスラと難しそうな中文を書き始める。 「あなたは生まれてから24歳まで、あまり良い運勢だったとは思えない。 そんなことはないかね?」 抽象的過ぎてわかんねぇ。 「い、いや、そんなことはなかったと思いますけど」 「まぁ、どう感じてきたかはその人その人の問題だ」 少し怪しく思えてきた。 「でも安心しなさい。25歳から47歳までは歳を重ねる毎に上り調子さ。すでにもうその最高の時期に突入してる。これから始めるだろう商売も必ず成功する」 よっしゃ。なかなか素敵な占い師と出会えた。 「でも」 と付け加えられた。 「あなたは川辺に咲く小さな、でもとてもとてもキレイに輝く花だ。花は花だ。絶対に木を目指してはならぬ。」 どうやら規模のことだった。 規模を大きくすることを考えすぎるなということだった。 小さなままで、誰にも負けないようなことを進めていきなさいと。 「商売がうまく回りだしたら、きっと莫大な財産を手にするだろう。今回の代金はそのときでいいよ」 なんてクールなことまで言われてしまった。 店内には4つの神様が奉ってあった。 それぞれに向かい、声に出し自己紹介をして線香をあげてくださいと。 声に出し、神様に向かい中国語で自己紹介。 これ、もしドッキリだったらかなり恥ずかしい映像だなぁ。 こんな経験、滅多にできるものじゃないし。 何より自分の未来が輝くためだ。 店内に入り店を出るまで、3時間以上居座ってたことになる。 タバコ吸い放題、お茶も飲み放題、待っている素敵な未来もわかり 無料。 暇潰しが最高の時間を与えてくれた。 川辺に咲く小さな、でもとてもとてもキレイに輝く花として、 これからの人生も大いに楽しんでいけたらな。 旅とはいろいろな事が起こるモノだなぁと深く実感。 11月15日(火) 完
アジアな風の旅 〜広州編 2005年11月16日(水)〜 地元密着留学生でも行ったことのない 町の外れにあるコアな通り。 昔々教えてもらい行ってみたところ、 ステキな小物を扱うたくさんのお店があったので覚えてました。 地下鉄を乗り換え約30分。 ここは何も変わることの無い街のままでした。 安心。 最後に入ったお店で、おばちゃんと盛り上がる。 日本人といえば西城秀樹。 訳のわからない話が始まったなぁと思っていると、 おばちゃんがまだブイブイ言わせてた頃、1980年代、 西城秀樹が広州にやってきたらしいのです。 それはそれはカッコよくて、 それ以来、 おばちゃんの日本のイメージといえば 西城秀樹になってしまったのだと。 西城秀樹もなかなかやるな。日本代表だ。 「ところで秀樹は、今も活躍してるの?」 かなり困る質問だけれど、 「彼も元気にやっていますよ」 と、おばちゃんの夢を壊さぬよう、 日本人皆兄弟的な視点にて返答しておきました。 別に予定もあるわけではなく、 地下鉄やバスで帰ると一瞬なので、 せっかくだから「歩いて帰ろう」と、 斉藤和義もビックリの距離を歩くことに。 これだけの距離を歩くと、 いろいろな街と出会う。 まさに新旧融合だ。 煌々と光る、怪しげなネオン。 この4件隣の小さなお店で、日々タバコを買っていたのは2年前。 家に辿り着くまで、実に3時間を要した。 「なんでそんなに歩くの?」 「そこに道があり家があり、人が暮らし息衝いているから」 多くの風景を見てきた。 一目見て唖然としてしまう壮大な景色。 目を瞑り逃げ出したくなるような現実。 ココロの優しくなれるような暖景。 叫びだしたくなるような冷風。 きっとそのひとつひとつがあり、 今の人生観と繋がっているのだと思う。 広州の風景達を知らなければ、 今のオレもまた別人格を形成していることだろう。 知らずに吠える。 簡単なことだ。 でもそれじゃカッコ悪すぎる。 やはり何事も経験してみることだろう。 11月16日(水) 完
アジアな風の旅 〜広州編 2005年11月17日(木)〜 ノドに違和感、カラダに倦怠感、そして今日も工事の音。 そんなヤワじゃない。 タバコの吸い過ぎ。 毎晩深夜までのドラゴンボール鑑賞会。 これらの賜物だ。 目覚ましに大敗を喫してしまう。 ネコの田中さんもお出かけ中らしい。 部屋の中は買い溜めした商品で大騒ぎ。 今日はこいつらをダンボールに詰め込み送り出してやる予定だ。 「ダンボールよーい。おーい、ダンボールー」 返事はない。 仕方がないので近所の人に聞き込み開始だ。 先ずはここ数日で仲良くなった、 向かいにあるタバコ屋の女の子に聞いてみる。 「ダンボールあまってない?」 「これでいいならあげるよ」 「大きすぎるって」 「切ればいいでしょ」 ごもっともだ。 「カッターとテープもあったりしない?」 「カッターはあるけどテープはあそこのお店で買うといいよ」 「ありがとう。じゃ30分だけ貸してね」 あっさりと手に入った梱包道具。 よいしょよいしょと工作開始。 梱包もしっかり終わり、しかし重い。 郵便局まで徒歩10分、ダンボール1箱20キロくらい。 よし、あの手を使おう。 「ありがとう」とカッターを返し、 大きな通りまで徒歩20秒。 お、いたいた。 「おーい。」 「どこまで?」 「あそこの大きな通りを渡ったとこにある郵便局まで。3元でどう?」 「ムリムリ。100メートルでも5元だよ。」 「じゃ、5元でお願い。どうせ暇でしょ?」 「はいはい、わかったわかった。早く荷物乗せてにぃちゃんも乗って。」 中国にはこういう場面ですごく便利な人たちがいる。 自転車の3輪バージョンで、後ろに荷物を置けるようになっている 通称「チャリタク」、と呼ぶかどうかはわからないがそんな商売。 荷物とオレを乗せ、かっとばすにぃちゃんの背中。 荷台には、荷物とオレと案内の板。 「ありがとう」とチャリタクを見送り、 面倒なインボイスを書き、荷物を送り出す。 「郵便屋さんよろしくね。」 「まかせとけ」 ナカダルミな木曜日。 まぁ、こんなもんだろ。 午後は先日も回ったような場所を再度リサーチ。 仕事もナカダルミ。 「おいおい、しっかりしろよ。」 「まぁまぁ落ち着けよ。時間はまだまだあるじゃん。」 「そりゃそうだけどさ、せっかくの時間がもったいねぇよ。」 「ま、先は長いし、今日は帰ってドラゴンボール見ねぇ?」 「ド・ドラゴンボール・・・しょうがねぇなぁ。今日だけだぜ。」 「話わかるねぇ。さすがオレ。」 などと自分自身の葛藤に負け、 今日はのんびり木曜日。 週の真ん中木曜日。 11月17日(木) 完
アジアな風の旅 〜広州編 2005年11月18日(金)〜 心機一転とはこのこと。 ダラダラと過ごしてしまった一日を挟み、 今日は迸る漲っている。 ネコの田中さんは同じ布団の中で未だ夢心地。 しかしどうやら工事の人たちには負けてしまったようだ。 こいつら何時から工事やってんだろう。 考えていたそれより、ずっとスムーズに流れそうな仕事。 しかし「これだ!!」っていう決め手を見出せずにいる。 そんなモノがアッサリ見つかってしまっても、 それはそれでツマラナイだろう。 会社を辞めてから約1ヶ月。 心の底から落ち着いて過ごせる時間というものがない。 ある程度理解はできていたので全然平気ではあるが、 しっかりしたモノを持っていないと、 きっと押し潰されてしまうのだろう。 心の底から落ち着いて過ごせる時間のために頑張らなくちゃ。 初日にリサーチした場所、また少し興味をそそられるモノを 機内にて思いついていたので、それも少し覗いて見ることに。 ということで仕事の話は置いといて、 コアな場所を開拓しようとするとどうしても道に迷ってしまう。 昼飯時、それぞれのメシ屋は当たり前のようにいっぱいだ。 中、高生だらけ。 メガネだらけ。 どうやら桂小枝的メガネが流行っているようだ。 そんな中、どうにかメシにありつけた。 「イチバン好きな食べ物は?」 「チャーハン。手っ取り早くて外れがないから。」 しかしメシ屋から見えたこのアコギな看板がかっこいい。 お腹一杯、夢一杯。 さて、迷子中のオレ、どっちへ歩いていこう。 この路地を抜けたら、きっとそこには桃源郷。 きっと次の曲がり角。 そういえば昔々、国語の時間にこんな文章を読んだ記憶がある。 あの山を越えれば海が見える。 越えたところで次のまた大きな山。 そんな感じの文章。 国語嫌いだったというのに、 未だにアタマから離れないこの文章。 余程印象深かったのだろう。 そんな気持ちで次へ次へ迫り来る曲がり角を、 今度こそ今度こそと抜けて行く。 結局なんてことはない道へ出てしまう。 ま、こんなもんだろ。 晩飯はちょっぴり豪華な何故かインド料理。 先日タコスパーティに呼んでくれた 日本人の女の子、その彼氏のアメリカン、 そして転がり込ませてもらってる友達と一緒した。 3種類のカレーの入った器があり、 ナンをそれにつけて食べる。 このインド料理店で初めて知ったことヒトツ。 ラッシってインドの飲み物らしい。 日本では何気なく注文してたラッシ。 へぇ。 この場所、 留学生たちの集中している地域からタクシーで30分くらい。 道をしっかり確認しながら乗ってたのに、 途中からわからなくなっちまった。 長く暮らしていると、 行動範囲もどんどん広がっていくものなのですね。 授業でインドの話が出てきたらしく、 それだけでインド料理が無性に食べたくなり、 そして晩飯に来てしまう。 その勢いがすごすぎるぜ。アメリカン。 これぞルート66魂だろう。 よし、それなら国2魂見せてやる。 と、ナンを残らず食べ尽くす。 そんなんじゃ勝てません。 11月18日(金) 完
アジアな風の旅 〜広州編 2005年11月19日(土)〜 広州にて自由に動ける最終日。 仕事もある程度、目途は付いたものの最後まで粘りましょう。 というちょっとした気合も乗ってきて、 これまで行けてなかった街を歩いてみることに。 お気に入りの地下鉄で移動後、 歩く歩く歩く歩く。 最後の最後で、素敵なモノが多すぎて、 持ちきれなくなり一旦帰宅。 また元の場所に行き、 歩く歩く歩く歩く。 昼間っからの人だかり。 お目当ては軍人将棋。 やっぱりここは中国。 昔は夢の舞台。 今やオレの土俵。 などと勝手気侭な勢いに乗りながら、あっという間に流れていきました。 昔のクラスメイトだったタイの子と晩飯を食べる約束をしてたので、 北京路にて待ち合わせ。 ちょっぴり豪華な中華料理を食べながら、 それぞれ似たようなことをやってるので、 仕事のお話。 クラスメイトだった頃、 お互い「ニィハオ」からのスタートだったから、 内容の濃い話なんてしようと思ってもできなかった。 英語とジェスチャー、習いたての中国語での勢いだけの会話。 そんな頃を思い浮かべると、 ビジネスの会話がこんなにスムーズに成り立つなんて 語学とはなんて素晴らしいモノなのでしょう。 など、また勝手に感慨に耽る。 仕事の話も 「お互い協力し合っていこうゼ」的なことで終わり、 どうやら彼女、もうすぐタイに戻り結婚するらしいとのこと。 「もうすぐっていつ頃?」 「3年後くらいにしたいんだけど。」 「何、その希望的な回答は?」 「彼氏は来年しようと言うけれど、ちょっと悩みが・・・」 「なになに?その悩み?」 「日本は結婚したら旦那さんの家族と一緒に暮らすの?」 「昔はそうだったけど、今はそれぞれ自由にしてるんじゃないかな。」 「タイではそうするのが常識なの。うまくやっていけるかどうか。 もう少しヒトリでいたいし。」 どうやらどこの国でも同じような悩みはあるみたい。 まぁ、なるようになるさ。 「あなたの生活、シアワセでありますように。」 「あなたもね。」 握手。 きっといいパートナーとなるに違いない。 手を振る笑顔は、昔の笑顔と全く同じだった。 11月19日(土) 完
アジアな風の旅 〜広州編 2005年11月20日(日)〜 移動するだけの一日が幕を開けた。 日曜日なので郵便局が開いてるか確かめるため お散歩がてら郵便局まで。 日曜日でも営業中。 なんてステキな郵便局だろう。 先日もお世話になったチャリタクで、 また荷物を運んでもらい、 買い溜めモノを船便にて出荷。 今日はベトナムへ飛ぶ。 友達にホテルの予約等お願いしてたのだが、 ここのところ全く連絡を取っておらず、 かなり不安になりながら電話してみた。 「今日来るんだっけ?」 「うん。22時頃空港に着くんだけど、ホテル名は?」 「Ω×/s・^#Σ HOTELだよ。」 「なになに?」 「だからΩ×/s・^#Σ HOTELだって。」 外国人と会話するとき、 英語の固有名詞というのはかなり聞き取りづらい。 特に全く知らない英語名詞を言われても、 先ず理解できないだろう。 ということで、 「じゃ、メール送っといて。後で確認しとくから。」 「わかったわ。すぐに送っておくね。」 「お願い。じゃハノイで。」 「気をつけてね。」 近所でネットカフェを探し出し、 そこでメールの確認。 「ESPECEN HOTEL」 ついでに嫁や友達にメールしようと思ったのだが、 日本語打てないし、読むこともできない。 「ま、いっか。」の精神。 広州での仕事も終わり時間もあったので、 今日は日曜日だし・・・ ということで、出発の時間までドラゴンボールを観て過ごすことに。 ネコの田中さんも、オレのお腹の上に丸くなり一緒に鑑賞。 これがまた面白い。 リアルタイムではセル登場のとき、 既に興味を無くしていたので全く新しい話として観ることができた。 中国にてドラゴンボールというのもなかなか経験できないだろう。 別に経験するまでもないが。 友達がシュークリームをお土産に、バイトから戻ってきた。 最近の広州の変貌振りはホントにすごく、 こんな美味しいシュークリーム屋さんまでできているのだと。 しかしなにやらチキンハート再発により、 ややドキドキしながらのシュークリーム&ドラゴンボール。 出発の時間も近づき、バックパックを「よいしょ」と担ぎ、 「いってきます。」 「楽しんで。」 「ありがとう。」 地下鉄、バスを乗り継ぎ空港到着。 友達に渡すお土産が何も無いことに気付き、 免税店で探していると、 踊るパンダのぬいぐるみ約10体程と一緒に踊っている ノリノリの店員さん。 「お土産にどう?」 「かわいいですね。いくら?」 「安くしてあげるよ。」 「じゃ、イチバン元気な子を。」 「う〜ん。この子かな。いや、こっちの子ね。」 悩むところがいい。 「電池どうする?」 「今踊ってるんだからそのまま入れといてよ。」 「じゃ、電池も付けて200元!」 「おいおいおねぇちゃん、20元の間違えでしょ。」 交渉すること30秒。 25元にて踊るパンダを手に入れた。 「ありがとね。」 「大切に育てるよ。」 しかし免税店でも価格交渉の必要な中国って疲れる。 そしていよいよハノイ行きの飛行機へ。 アバヨ中国。
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