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アジアな風の旅 ハノイ編 2005年11月20日〜11月27日
アジアな風の旅 〜ハノイ編 2005年11月20日(日)〜 起きたらベトナムだった。 そんな感じ。 さて、とりあえず両替。 空港はレートが悪いと、 地球の歩き方にも、ネット上にもあったのに、 調べてたレートよりずっとよく両替できた。 空港を出て、タクシーを探していると、 怪しいタクシーの運転手に声掛けられる。 チキンのくせして危険を好む、どうしようもない人種である。 「US$10でどう?」 「US$8にしてくれ。」 「OK!」 胡散臭い価格交渉の末、イカツい高級車に乗り込む。 「Can you speak English?」 「Yes!」 「How long time arrive at ESPECEN HOTEL?」 「Yes!」 おいおい・・・ 「Can you speak Chinese?」 「Yes!」 「到 ESPECEN HOTEL 要 大概 多長時間?」 「Yes!」 おいおい・・・ 乗ってしまったので仕方ない。 荷物もトランクにブチ込んであるし。 突然高速道路を逸れ、怪しすぎる砂利道へ。 外灯も無く、かなりヤバ目な雰囲気だ。 と、いきなりの停車。 せめて3人くらいまでにして欲しいな。 なんて考えてたら、運転手のおトイレタイム。 「ごめんごめん」と言ってるのか何を言ってるのか、とにかく出発。 ホッとしたのも束の間、10分後再度停車。 凶器持ってたらヘコムなぁ。 なんて考えてたら、今度はケータイを渡されて何かしゃべっている。 よくわからないけど友達に電話を掛け、 運転手と話してもらうことに。 どうやら道に迷ってしまったらしい。 地元で迷うなよ、おっさん。 暫くの後、ホテルへ到着。 漸く知る顔に会え、すごく嬉しかった。 懐かしいというよりかは安心に近い。 「久しぶり。全然変わんないねぇ。2年前のそのままじゃん。」 「あなたもね。相変わらずの奇妙な髪型もそのままだし。 おなか空いてるでしょ?荷物置いてきなよ。」 友達とその友達、オレ。 バイク3人乗りでTHEベトナム的な路地裏にて麺を食べる。 多分これがフォーだろうと勝手に思い込む。 なかなか美味い。 「また明日」と友達を見送り、ベトナムドンについて研究。 この通貨、桁が大きすぎてわかりづらい。 久々に湯船にも浸かりリフレッシュ。 そんなこんなでベトナムスタート。 明日はアタマを英語モードに切り替えるのと、 ベトナムの通貨、「ドン」をスムーズに受け入れられるよう のんびり過ごそうと思う。 11月20日(日) 完
アジアな風の旅 〜ハノイ編 2005年11月21日(月)〜 プルルルル・・・プルルルル・・・ 「Hello!」 「ニィハオ!」 「後5分くらいでホテルに着くから降りててね。」 これはマズイと急いで身支度。 顔洗って歯磨きして髪型適当にコンタクト入れて服を選ぶだけだから、 普通にこなしたとしても10分。 ズボラなオトコは楽だ。 しかしなかなか現れない。 ホテルの前でタバコを吸うこと2本。 バイクに乗って颯爽と登場。 「ベトナムでは5分ってのは20分のこと?」 「まぁまぁ、のんびり行きましょう。」 その通りだ。 ホテル周辺のお店を見て回ると、 かわいい雑貨屋さんの多いこと多いこと。 中国にも同じような商品はあるにはあったが、 品質はこちらの方が良いし、品数も多い。 とりあえず一通り見終わり、ノドの渇きを潤すため、 「シントー飲みたい」と言ってみる。 連れて行ってもらったカフェがまたオシャレ。 「ZIG ZAG CAFE」 シントーに手作りチックな小さな傘が付けてある。 これまたステキ。 しかもこの傘、閉じたり開いたりできる。 細かい気配り。 流れてくる曲はモダンジャズ。 日本の下手なカフェなんかより全然落ち着く。 ノドも潤い、心も潤い、 ホアンキエム湖をグルッと一回り。 友達の実家へお邪魔することとなった。 ベトナムの一般の家へ入ることなんて滅多には経験できないだろう。 天井がすごく高い。 リビングには、 キレイな彫刻が施され、且つ貝細工による絵の描かれたリビングセット。 雰囲気に満ちた佇まいだ。 お父さん、お母さんと挨拶。 お父さん、英語を流暢に話せる。 聞き取れるけどオレのしゃべりたいことが出てこず、 結局友達を介しての会話。 東京に来たことがあるらしく、 どこがよかったのか尋ねてみたら、なかなか悩んでるご様子。 やはり東京では日本の良さはわからないらしい。 大都市など何処にでもあるのだから。 ベトナム茶なる、甘いお茶を飲み干し、 「行ってきます。」 友達のアテンドでシルク屋さんを巡ってみた。 オレはオトコだが、昔から女の洋服を見るのが好きだった。 見る目にはやや自信アリ。 小物、ストールなど、 日本でも一般的に見ることのできるモノもたくさんあったが、 中でもベトナムシルクを使ったスカートはかなりキレイだった。 光沢が何とも言えず美しく、見る角度のより光る位置が異なる。 背の高い女性が身を包めば、とてもよく似会うだろう。 さてさて仕事も程々に、晩飯まで友達の家で頂くこととなった。 春巻き、フォー、茹で野菜。 こりゃ美味! 日本では出されたモノを残すと、 作った人に対して失礼だという見方がある。 しかし東南アジアでは、 食べ物が残っていないと、作った人が申し訳なく思うという。 「本当におなか一杯になったのだろうか」 そんな申し訳無さらしい。 そんな理由なのか、 量がハンパじゃない。 お父さんとビールを注ぎ合いながら、 延々と食べては語り、語っては食べ。 友達のおかげでオレはシアワセだ。 留学で得たモノは、語学だけだと思っていたが、大きな間違いだ。 留学を終え2年と少し、 あの留学でオレの人生は大きすぎるくらい変わった。 嫁も友達も語学も思い出も、今思うと得たモノがものすごく多い。 目的は果たせなかったにしろ、 それで良かったのだとやっと思えた2年越し。 人生どう転ぶかわかんないけど、 迷ったらとりあえず踏み出してみる。 悩むのはきっとそれからでも遅くは無い。 そういえばホテルが変わった。 すぐ向かいにある同じ系列のホテル。 「HANG NGA HOTEL」 11月21日(月) 完
アジアな風の旅 〜ハノイ編 2005年11月22日(火)〜 海外も今日で10日目の空の下。 寝起きに聴こえてくるクラクションに少なからずウンザリする。 眠い目をコシコシ擦りながら、タバコに手を伸ばす。 ラス1だ。 適当に手に取った服を着、タバコを求めて外出。 価格くらい英語で伝えて欲しいがしょうがない。 郷に入れば郷に従えだ。 数字くらいベトナム語で言えない自分が甘いのだ。 相変わらずホテルの前で友達を待つ。 今日の予定としては、 木工細工屋の並ぶ街へ行く予定だったのだが、 乗ったタクシーが悪かった。 迷ってしまい、結局辿り着くことができなかった。 友達は運転手と口喧嘩を始めるし、 今日はどうやら良い日ではないようだ。 コアな田舎道。 ねぇ、運転手さん。 このタクシーは何処行き? 迷い迷って行き着いた街には、 ベトナムシルクの販売店がズラリと立ち並んでいた。 これが良かった。 昨日のお店には無かった、 煌びやかな小物が溢れんばかり。 センスいい。 帰国後、嫁に自慢するのが楽しみで仕方ない。 今になり思うのだが、 日本を出て10日間、日が経つに連れステキなモノを発見する。 自分がどれ程無知だったかわかってきた。 そういえば今日、ホテルを出発する前、両替屋さんで両替をした。 空港よりレートはよかったが、それ程の差はなかった。 \30,000両替したら、サイフに入りきらなくなった。 もっとでかい桁の札を作って欲しいものだ。 などと勝手な考えをした自分を反省しなきゃならない。 晩飯に「リナ」というらしい透き通った麺を食べた。 麺自体は韓国冷麺チックな食感だが、 具である野菜と干した肉が美味い。 ベトナム人と日本人の味覚は似ているのだろうか、なんて思う。 ホテルに戻り、ヒトリふらふらと散歩してみた。 ホアンキエム湖を一周。 普段でも多すぎるバイクの数が、 今日はより多く、そして族チックに国旗を掲げ、 集団で往ったり来たりしている。 太鼓のクラクションの洪水。 便乗し、国旗を売りに出しているお店もたくさんあった。 ホテルへ戻りフロントに、 「今日は何の日なの?」 「火曜日だよ。」 「違う違う。バイクがハンパじゃないんだけど。」 「あぁ、サッカーでベトナムがシンガポールに勝ったからだよ。」 手段は違えど、どこの国も同じだ。 部屋に戻りスリッパに履き替える、と気付いた。 ヒトツには「2002」、もう一方には「2007」。 どうやら過去と未来の狭間らしい。 ピッタリだ。 未だ書いてはいなかったけど、 ベトナムのバイクは予想以上だ。 中国のタクシー、バイタクでさえ、全く自己中だ。 などと思っていたが、比じゃねぇ。 世の中の人にとり、車という物体は邪魔なのだ。 友達のバイクでいつも移動しているのだが、 全く運転する気になれない。 後ろで目を閉じて暖かい風を感じる。 これは最高に気持ちいい。 あのままサラリーマン続けてたら、感じることのできなかった風だ。 運転している友達は、地元人でも疲れるという。 明日、パフェでもご馳走してあげよう。 11月22日(火) 完
アジアな風の旅 〜ハノイ編 2005年11月23日(水)〜 日が経つにつれ、タバコの量が増えている。 友達が来るまで時間があったからホテル近くを少しお散歩。 バイタク、シクロの呼び込みを無視しながら、 趣のある小さなハンコ屋を発見。 お兄ちゃんが快く見学させてくれた。 息子の名前と、ベトナム男性の風景を彫ってもらうことにした。 明日の受け取りが楽しみだ。 「また明日ね」と後にし、散歩を続け、迷子になること30分、 やっとのことでホテルに戻ると、友達が怒って待っていた。 ゴメンネ。 相変わらずのコアな場所にてご飯を食べて、 昨日辿り着けなかった木工細工の街まで1時間。 ハノイを外れると、砂煙を撒き散らし走ることとなった。 すごいところまで来てしまったものだなどと、 ヒトリ感慨に耽ることもなく、 友達と相変わらずのバカ話。 この友達、珍しく日本人的なジョークが伝わるのだ。 しかし、モノの見方はある程度ベトナム人。 松田優作風髪型&不精を通り越したヒゲのコラボレート。 これはベトナム人にはまずわからないだろうと。 見たところ、めちゃめちゃな人間だと。 中国でもそうだが、ベトナムでもすごく見られる。 チラチラと何度も。 目を合わせようとしないところがまたいい。 「オレ、そんなにかっこいい?」 「いや、私がキレイすぎるのよ。 あなたはどう見ても狂ったヤツよ。」 日々そんな会話を続けている。 さてさて、やっと辿り着いたは半端じゃなく高そうな アジア調ダイニングセットばかりを置いているお店の並ぶ街。 連なること500mはあるだろう。 そんなものには目もくれず、小物ばかりを探し回る。 さすがにいい仕事をする。 ヒトツヒトツが手作りだ。 見せてもらったモノの中に、蓋の取れてしまうモノがあった。 「ちょっと待ってて」と刻刀、金槌でガンガン。 1分で素敵なモノに元通り。 この人たちがもし彫刻家を志したら、 簡単にある程度のレベルまで辿り着いてしまうだろう。 何故かバイクより疲れるタクシーでハノイへ戻り、 外国人で賑わうレストランへ。 そういえばこういう高そうな所でご飯を食べるのは、 ベトナムに来て初めてだ。 二人とも慣れない手つきでフォークとスプーンを使いこなせず、 でもサラッとたいらげる。 地元民曰く、 こんなところより、外れにある庶民的且つ屋台的な場所の方が美味いのだと。 全くその通りだ。 その隣にある有名らしいカフェで、 いよいよベトナムコーヒーを飲んでみることに。 ベトナムコーヒーは有名だが、 友達はそんなこと露知らず、 オレも何を以ってベトナムコーヒーとするのかわからない。 とりあえず注文してみると、 お湯の張ってある器の中にコーヒーカップ。 その上にアルミフィルターを置き出てきた。 なにやらその場に、 ベトナムの有名な歌手がいたようでザワザワしていたが、 いなくなると何故かオレに視線が集まる。 ぐるぐるのパーマをかけベトナムへ行くと、 有名人並みに注目される。 悪い気分はしない。 しかも友達との会話は中国語。 店員が友達としゃべっていた。 「二人共中国人ではないのに、何故中国語なの?」 どうでもいいことだが、 知らない人からすれば不思議な光景かもしれない、と思う。 そうそう、田舎道からの帰り、 ブンフーティなるチマキ風なモノを友達が買っていた。 この場所にしか無く、大好物なのだと。 フルーツとお餅の相の子のような怪しげな味だった。 微妙。 この食べ物には古い物語があるのだと。 昔々とは、どこの国の物語でも同じ始まり方をするらしい。 身分の違いすぎる女と男がいたという。 女の身分が最上級、男の身分が最下級。 そんな二人の恋など許されるはずもなく、会うことだってダメ。 男が貢物を納めるときに出会ったのが恋の始まり。 食べるもモノにも困っているだろうと、 女がこのブンフーティを作り、 変装して幾度も男へ届けていたが、 ある日見つかり、皇帝が怒って二人共殺してしまったのだという よくある悲しい物語。 ベトナムでは婚約のとき、 このブンフーティを二人で一緒に食べるという風習があるというが、 売っているのはこの場所だけだと。 ベトナム人、なかなか趣深いゼ。 カフェを出、バイクでホテルまでの道。 いつものようにバイクの洪水の中でチラチラ観察されている。 「オレ、そんなにかっこいい?」 「いや、私がキレイすぎるのよ。 あなたはどう見ても狂ったヤツよ。」 11月23日(水) 完
アジアな風の旅 〜ハノイ編 2005年11月24日(木)〜 友達といえどもこれはビジネスだ。 帰国後もすごく世話になるだろうし、 今回の買い付けもかなり助けられている。 マージンを決めておくべきだと昨晩、 フロントの兄ちゃんを捉まえて話し込んだ。 毎日迎えに来てくれてる子は、 ベストフレンドでありビジネスパートナーだ。 マージンを払うべきなのだけど、 少なすぎると彼女に対して申し訳ない。 多すぎると彼女の両親に対して申し訳ない。 失礼な話かもしれないけど、 ベトナムの平均月収というのはどのくらいなの? 兄ちゃんはしっかり聞いてくれて、 内容も理解してくれた上で教えてくれた。 「US$400くらいだろうね。」 昨日少し疲れ気味な顔をしてた友達に、 「今日はヒトリで平気だからゆっくり休みなよ。」 「ううん。どうせ仕事もないし。じゃ、昼頃行くことにするよ。」 朝からハイガン通り、ハノイ大教会辺りのお店を巡ってみる。 外国人旅行者がめちゃめちゃ多く、一軒一軒のお店もかわいい。 あなたたちの運んでくるベトナムの風は、 とても温かくて、 何故か懐かしい気持ちにさせてくれます。 昼過ぎ、友達が登場。 仕事は一段落したし、のんびり街を歩いてみよう。 フランスパンも有名だということを思い出し、食べてみることに。 日本のそれより歯応えはないが、それは焼きたてだったからなのか、 しかし美味い。ステーキチックな肉を中へ挟み、 ハンバーガーのように食べるのだが、なにやら絶妙だ。 その後パフェを食べ、ふらふらと街を往く。 友達はオレの嫁へのプレゼントを探していたがなかなか難しいらしい。 何がいいのかわからないのだと。 「何をもらったとしても喜ぶよ」と言ってみるが、 「すごく喜ばせたいんだ」と、いろいろなモノを手に取っている。 いいヤツだ。 晩飯に友達を呼んだのだと、 ホテルのロビーでその友達を待つ。 オレと友達、その友達を合わせて計6人。 バイク3台で、 「いざ、ハノイの夜」 少し肌寒い風も、彼らの人見知りでより冷たく感じられる。 たった一人の外国人だが、イヤな空気は耐え切れない。 盛り上げ役にまわること10数分、 漸く打ち解けることができた・・・かな。 もう一頑張りだと、恋の話などを少々。 国境違えど恋はする。 そろそろ仲良し6人組だろうと思った矢先、 日本語を教えてくれと、悪い方向に向かいだす。 これほど面白くない会話というのも無い。 ヤツ等は日本語を数個覚えたところでどうするというのだ。 「こんにちは」「こんばんは」「最近どうよ」「ボチボチっすよ」。 つまんねぇ。 みなさん、もう少しコミュニケーションを大切にしましょう。 さて、お会計。 友達の面子もあるだろうし、どうせ合わせて\1,500。 出すべかな。なんて思っていると、友達がレシートをオレに渡した。 おいおい。 他の友達もそれが当たり前だと言わんばかりに。 大勢の友達の手前、その場では怒ることをせず、とりあえず払う。 ホテルに送ってもらい、友達だけ呼び止めた。 オレは友達のこと、ホントにいい子だと思っている。 まるで妹のよう。 だから言った。 「おまえらベトナム人にはプライドがないの?」 「ごめんね。でもあなたはお金をたくさん持ってきてるでしょ?」 「お金があるないの問題じゃないだろ?」 日本人、ベトナム人、子供、大人。 ホテルの前に腰掛けてタバコに火を点ける。 友達のバイクが群集へ消えていく。 曇った気持ちも、この煙と一緒に流れ去ってしまえばいい。 11月24日(木) 完
アジアな風の旅 〜ハノイ編 2005年11月25日(金)〜 このしっくりしない目覚めにも慣れてきた。 日本の朝より多くのタバコを吸い、MTVを観るともなく観る。 シャワーで髪を直し、適当な服を選ぶ。 昨日のジュースを飲み干し、フロントに鍵を預ける。 今日もベトナムは元気だ。 強い日差しと濁った空気。 「昨日はごめんね。」 友達がやってきた。 「ごめんねと感じてるんだ?」 「あんな風にするべきじゃなかったわ。」 「わかったのならそれでいいよ。もうこの話は終わりにしよう。」 「うん。言ってくれてありがとう。」 夜になるといろいろ考えてしまうが、 朝が来るとどうでもよくなってしまうことが多々ある。 そんな気持ちだったが、しっかりと考えてくれたことが嬉しかった。 昼飯にまたまたコアな場所へ行き、流れでシントーを飲みに寄る。 今日は買い溜めしたモノを郵便局へ出しに行く予定だったので、 先に郵便局へ寄り、日本までいくらくらいのものなのかを確認。 一度ホテルへ戻ろうとその道、 昨日の友達が上空から叫んでいた。 どうやらそこのカフェで働いているらしく、 オレの友達も何故か驚いていた。 知らなかったと。 まあのんびりいこうぜと、そのカフェにてひと休み。 中国のコーヒーはかなり不味いが、 ベトナムのそれは日本のモノより美味く感じられる。 ブラックを飲むとよくわかる。 友達の家へ行き、商品を梱包。 そして再度郵便局へ。 ベトナム、中国の局員の態度、甚だムカつく。 笑顔でテキパキと応対してくれる国の方が珍しいのだろうか。 日本の郵便局員、バンザイ。 全て終わり、最後友達に尋ねてもらった。 「日本までどのくらいの期間で着くの?」 「3ヶ月あれば着くよ。」 当たり前だ。 歩いて行っても3ヶ月あれば着く。 中国でも2ヶ月で着くと言われ、でも実際には1ヶ月以内に着く。 大丈夫だろうなどと思ってみるが、一方、少し途方に暮れる。 帰国後、バイトでもしようかな。 そんな生活について、友達と語り合いが始まった。 語り合うこと、郵便局を出、友達の家に戻り、ホテルへ送ってもらうまでだから 約5時間。 「子供が生まれたのに、何故仕事を辞めたの?」 「見え透いた未来なんて魅力無いでしょ?」 「それはわからなくもないけど、不安じゃない?私も未来が見えないから。」 「不安だけれど、その方がきっとおもしろい。 今まで失敗なんてしたことがないなどと思ってる。 自分がどれ程の人間なのかもわからない。 もしかしたらものすごい能力を持ち合わせているかもしれない。 不安だけれど、楽しみの方が強いから。」 「ふーん、フザけたヤツね。でもなんとなくわかるよ、その気持ち。」 いつものようにホテルの前の石段に座り、タバコに火を点す。 戻ってくる外国人バックパッカーとなにげない会話を交わす。 月が一段とキレイに見える。 身体に感じるこの風は、きっと追い風だろう。 11月25日(金) 完
アジアな風の旅 〜広州編 2005年11月26日(土)〜 バイクの洪水からのクラクションで目覚めさせられる。 まだ6時だ。 時間を確かめ、もう一度眠りに就く。 いつものことだ。 友達に宛てた手紙を出しに行く。 ホアンキエム湖は外国人旅行者で溢れている。 いつもの光景。 ホテルまでの道、少しだけ商品を買い足す。 いつものように友達からの電話を受ける。 「あと5分で行くから下に下りといてよ。」 「じゃ、15分後だね。」 いつものことだ。 「また待たされてんのか?」 と、先日相談をしたフロントのにぃちゃん。 パワーの源、バイクたち。 26年間頑張り続けてる脚。 相変わらずの地元密着飯屋にてラーメンとおこわを食べる。 初日に行ったカフェに行きたいという。 給料を渡したかったのと、 今後の仕事についての真面目な話をしようと思い。 シントーが癖になった。 「この一週間、ホントにありがとう。」 「ううん、そんなことよりタバコ吸いすぎじゃない?」 「これはビジネスだから給料を渡すべきだと思うんだ。」 「私たち友達でしょ?」 「すごくいい友達だけど、それとこれとは違うよ。」 「違わない。友達が来たら案内するのは当たり前。 給料としてお金をもらうのは次からにしてよ。」 「暮らしてく為にはお金が必要でしょ?」 「必要だけれど、お金の為に案内したんじゃない。 もし今、お金をくれるのなら次はもうやらない。」 なんだか自分が恥ずかしくなってきた。 要らないと言うだろうとは思っていたけど、 いくらビジネスだとはいえ、友達は友達だと言ってくれた。 なんだかとてもシアワセな気分になれた。 残った商品を持って帰るため、友達の家へ行く。 「お金を置いてくのはなしね。」 読まれてる。 「日本の友達へプレゼントを贈りたいから 日本に持って帰って渡してくれない?」 「喜んで。」 「明日帰国しちゃうから、友達が晩飯一緒にどう?って言ってるけど。」 「喜んで。」 食後、タバコの無くなってることに気付いた。 中でもイチバンイカツい友達が、サッと差し出してくれた。 中国やベトナムでは、タバコに困ることがない。 自分のタバコを皆に勧めることが、どうやら文化のようだ。 夜市の並ぶ道を歩き、それぞれ好みのモノを選んでいる。 何故かみんな、 「こういうの好き?」 「これどうかな?」 と尋ねてくる。 友達に理由を聞いてみると、 ひとりひとりがオレにプレゼントを選んでいるのだと。 「荷物多いから何も要らないよ。その気持ちだけでおなか一杯だから。」 こういうのは照れ臭いので逃げることにした。 9人、バイク3台。 今回の旅、最後のベトナムの風を浴びた。 国が異なり文化も違う。言葉もろくに通じない。 ただお互い心を開けば近付ける。 同じ人間だ。 そんなに難しいことではないのかもしれない。 「おれのこと忘れんなよ」 「日本のキレイな子、紹介してね」 「次来るときは絶対に連絡してね」 「私のこと、たまには思い出してね」 「おれらのベトナムにまた来いよ」 ひとりひとりと握手を交わし、最後に友達との握手。 「ホントにありがとう。」 「ううん、こちらこそ。 困ったことがあれば、またいつでも連絡してね。」 「オレの心配より自分の心配もしなよ。 早く仕事見つけて親孝行しなきゃじゃね?」 「はははっ。そうかもね。 友達がいろいろと失礼したかもしれないけど、 もしそうなら私が代わりに謝るわ。ごめんね。」 「ううん、全然。とても楽しいベトナムをありがとう。」 ホテル前の石段に座り、タバコに火を点す。 いつもより大きなクラクションを残し、 どこまでも振り返りながら手を振ってくれる。 今宵の月のように、みんなの未来も輝くといい。 11月26日(土) 完
アジアな風の旅 〜最終章 旅を振り返り〜 息子の甲高な泣き声で目をこじ開ける。 朝の幕は、開いて既に3時間は経っているだろう。 寝癖の髪そのままに、温かなコーヒーとトースト。 パソコンを立ち上げながら、 空気清浄機の電源を入れ、 ヒーターのスイッチを入れる。 タバコを口へ運び、中国製1元ライターを使い火を点ける。 企業という存在から外れ1ヶ月半経った。 この一ヵ月半、全てが新鮮だ。 自分とは? 会社とは? 起業とは? ビジネスとは? 友達とは? 家族とは? 人生とは? 幸せとは? 今回のアジアな風を感じた旅は、 アジアン雑貨屋を開く為の買い付けの旅だった。 サラリーマンという職業に抵抗を覚えた大学4年生。 結局はサラリーマンという職業を経験した2年間。 サラリーマンとしての生活も、悪くはなかった。 楽だった。 しかしやはり退屈だった。 広げようとしたところで、どうしても範囲が限られてしまうから。 旅の中で考える疑問は、すべて果てしもないものだった。 答えは風に吹かれているが如く、どこまでも広がっていく。 まさに無限だった。 疑問には全て答えがある。 もちろん持論だ。 仕事の傍ら、現時点での自分なりの答えを見出すことができた。 搭乗手続きをする。 雲の上から地を見下ろす。 物乞いの子を横目に通り過ぎる。 社会主義のもたらしたであろう態度を感じる。 希望を語る、思いを叫ぶ。 クラクションをやり過ごす。 夜を歩く。 風を感じる。 可能性は無限大だ。 未だそう感じているから、オレイズムでもいいと思う。 自分にこだわっていこうと思う。 こんな小さな旅よりも、 もっと大きな旅の途中。 人生という名の旅が、より楽しいものになりますように。 4本目のタバコに火を点す。 トラボルタの吸い方を真似してみる。 一人、微笑んでしまう。 12月12日(月) 旅の途中 追記 ハノイの後、再び広州へ降りた。 ドラゴンボールの続きを見るためだとでも書いておこう。 11月30日帰国。
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